外壁塗装の目的は単なるお色直しや見た目の綺麗さの為が重要なわけではなく、1番は家屋の長持ちや保護にあって、おうちのメンテナンス作業になります。
新築時は綺麗で防水加工が万全だった自宅も強い日照での紫外線や雨風にさらされる結果、屋根・外壁が劣化していき、剥がれ・ひび割れの原因になります。
それを外壁塗装に使う塗料によって保護している状態で、その効果もだんだん薄れていって劣化していきますが、そこを放置すれば場合によってはヒビなどの隙間から雨水等が入り込み家屋を傷めることになります。
こうなってしまうと、シンプルに雨漏り被害等で大規模な改修工事が必要となるケースもあり、かえって多くの費用がかかってしまいますので気をつけなければいけません。
そういうことから保護目的で一番効果的で安価な対策が、劣化する前に塗装をすることになり、これをするだけで結果的には安価な費用でマイホームを安全に長く使えることになるので重要なメンテナンスになります。
とは言っても、結果的に安いと言っても、外壁塗装工事の費用自体は安くないので悩むし、なるべくなら回数も含めて減らしたいというのが本音ですよね。
外壁塗装のタイミング 適切でコスパよくするには?
実際にマイホームを購入して生活をしだすと室内はいつも目にするので劣化部分は気になりますが、外壁や屋根など外部は見ない、見えないので気にならず下手をすると15年以上、塗装のことを気にせず過ごしてしまうこともあるかと思います。
家の外壁や屋根は、家に住む家族を雨風や紫外線、暑さ寒さから守ってくれている役割を持つ存在です。そのまま気にせず、気づかず放置しておくと場合によっては大規模な修繕が必要になり金額も大きくなってしまいます。
そこで塗り替えのタイミングですが、一般的には10~12年前後で外壁塗装を検討する必要があります。これは塗装をしてからの期間なので、例えば中古住宅を購入して場合、住んでからのタイミングではなくあくまでも最後に外壁塗装をしてからの期間になります。
長く安心して住むことを考えると絶対に避けて通れない外壁塗装工事ですが、費用は実際に安くありませんので、費用を用意する準備も含めて外壁塗装の相場くらいは知っておきましょう。
外壁塗装の相場 実際にかかる費用はどれくらい?
ズバリ!
あくまで目安になりますが外壁塗装の費用相場は60~140万円(一般的な2階建て住宅)と言われております。
ただしこれはあくまで一般的なモデルケースの家族が住むような住宅の相場価格になります。外壁塗装の費用は住まいの大きさ・塗る塗料の種類・住宅の劣化の進行具合で様々変動するため上記より高額になる場合もあれば低く抑えられる場合もあるのは理解しておきましょう。
例えば・・・
20坪:一般的な戸建て20坪の場合、外壁塗装工事面積が79.2㎡(シリコン塗料・サイディング張り)・足場・高圧洗浄・養生・飛散防止ネット・シーリング・下塗り・シリコン系塗料・ゴミ廃棄 = 約52万円
30坪(118.8㎡)・・・約67万円
40坪(158.4㎡)・・・約90万円
50坪(198㎡) ・・・約105万円 (上記内容以下計算式算出でおおよそこんな感じに)
※外壁面積の出し方
外壁面積=延坪×3.3(1坪=3.3㎡)×係数(1.2~1.7)
係数は一般的には1.2を使うのが良いかと思います。
外壁塗装の費用の内訳は?
外壁塗装の費用内訳は塗料代に足場代や養生代、細かい修繕等は必要な面積や箇所数などから算出する単価設定が多く用いれられ、その他の人件費や事務手数料等の諸費用がかかってきます。この単価設定の金額と必要面積の測定や箇所などは細かく出す業者と、あきらかにざっくり出しているような数字の業者がありますので注意しましょう。
結局は、単価✕数量で大きな部分の費用が算出されるため、この単価と数量の違いがポイントになります。
塗料代
外壁塗装の塗料代は選ぶ塗料によって大きく変わってきます。選ぶときは単価だけではなく耐久年数もいっしょに考えましょう!
基本的には耐久年数が高いほど価格も高く、耐久年数が低いほど価格も低くなります。
結果、耐久年数の高い塗料を選べばその時は費用がかかるものの長期で考えれば塗り替えの期間が長くなるためお得になることもあるということです。
※しかし、地域性も考慮する必要もあり、一概に高い塗料を塗ることが最高のパフォーマンスとなるとは限りません。
足場代
家屋の周りに作業をしやすくするために足場を組むのにかかる費用の事になります。
足場の費用相場は下記の計算式でも算出することが出来ます
- 足場は、住まいから少し離れた場所に設置するため、まずはどのくらいの大きさの足場をかけるかを調べるために、足場をかける面積(足場架面積)を算出します。
※家の外周に足す8mは、外壁(家)から足場までの距離に相当します。
足場架面積=<家の外周+8m>×高さ
- 足場代(㎡単価)と飛散防止ネット(㎡単価)、さらに①で算出した足場架面積から、足場代を算出します。
足場費用=足場架面積×(足場費用/㎡+飛散防止ネット/㎡)
参考・・・足場代(㎡単価) 600~800/㎡
飛散防止ネット(㎡単価) 100~200/㎡
※2階建て住宅に比べ3階建て住宅は足場代が高くなります。
足場代を「一式」という表現で費用設定する業者もあります。
<重要>足場代無料は要警戒!
時々、足場代を無料にしますなどという業者がいますが、単純にラッキー!と思うだけで聞き流すのはよくありません。
足場代には、その運搬費と・足場を組む施工費・国家資格を持つ責任者・等・・・
それだけの工程、人件費は必ずかかるはずで本来は無料にできるものではありません。
実際には、サービス感、お得感を出す演出みたいなもので、他の費用に転嫁されていると考えるのが妥当なので足場代無料となっていれば、その他の単価やもしくは全体の金額などを確認して、できれば他の業者の見積もりをとり比較しながら検討しましょう。
外壁塗装やるとなったらサイディングと塗り壁、どっちがいいの?
ここではここ最近の住宅の外壁で使われる2つを紹介します。
まずはサイディング塗装ですが、サイディングは価格が安く・タイル風・板張り風・石積風 等…いろいろなデザインが楽しめ不動の人気になっており最近ではかなりの家の外壁がサイディング塗装になっているのが現状ですね。
そして塗り壁塗装の特徴としては、昔からの塗装というイメージがあるかもしれませんが、今は昔と違い様々な種類が存在します。サイディングのような機械的、画一的な風合いではないほうが良いタイプの人や和風建築のものなどまだまだ使われています。
そこでサイディング塗装と塗り壁塗装、どっちがいいの?
以下に特徴として少しまとめてみました・・・。
サイディング塗装
・安価で軽量
・様々なデザインがある
・割れやヒビが少ない
塗り壁塗装
・独特の風合い
・自然素材で化学物質を使用していないものある
・地球環境を汚染しない
外壁塗装工事の悪徳業者に引っかからないために
近年、悪徳業者による詐欺も多発、知識のない我々の財布を狙っています。
ここでは悪徳業者に騙されないためのポイントをいくつかご紹介いたします。
・異常な値引き額の提示
・早くしないと危険です、と不安を煽る
・連絡もなく突然来る飛び込み業者
・耐久年数がやたら長い(永続的にキレイが持続)
・オリジナル塗料を進めてくる
・家に診断に来ない。 これはもう論外ですけどね。などなど・・・
あと追加費用のケースも!
これは見積もりの際にはお得な額を提示しておいてその後オプション工事を追加することで請求額をあげたり、「一緒に補修しておきますね」などとあたかも無償でやってくれるような口ぶりで工事を行い実際にはきっちり請求されてしまうケースも。
※追加での工事が発生した場合はまず見積額の範囲で収まるのか確認をしましょう!
またその分の見積もりを改めてもらうことで想定外の請求を防ぐことが出来ます。
見積もりで気をつけること
見積書は「平米単価」で計算されます。塗装の単価は施工する面積の1㎡ごとに計算されるので、なんとなくでも良いので感覚的に、1㎡と1坪の単位・違いを覚えておきましょう。
1㎡=約0.3坪 / 1坪=約3.3㎡
その上で、見積もりで気をつける点として、1つの業者だけの見積もりで契約していまわないようにしましょう。営業マンの印象が良いという理由だけでトラブルが無いとは限りませんし、値段や内容など相対的に適正かどうかも判断できません。
複数の業者からの見積もりがあれば提示されている価格や耐久年数など比較することができるので、冷静に判断することや自分が求める条件に合うものが見つけやすくなります。
例えば、もし訪問販売などで危機感を煽られその日に契約してしまった場合は、あきらめてしまい断るのも面倒だからとかの理由で我慢せずにクーリングオフ制度も検討しましょう。原則として契約締結日を含め8日以内であれば契約の取り消し・解除ができます。
クーリングオフができるのか判断がつかないときや不安に感じたり、わからないことがある場合は国民生活センターまでご相談してください。
まとめ
外壁塗装工事は安い費用ではないので、まずは費用相場を正しく掴んでおくことは重要です。外壁塗装の計画を立てる上でも参考になるだけでなく実際に存在する悪徳業者に騙されるリスクを抑えることに繋がり適正価格の範囲でトラブルや不良施工になりにくい業者選びに繋がります。
手間はかかってしまいますがネットで探したり、知り合いの紹介や地元地域の優良店などから見積もりを取り、内容をしっかり比較しながら不明点は素直に質問するという当たり前の行動をとっていきましょう。
外壁塗装を行う時期(タイミング)、実際の工事内容、費用の相場から見積もり時に気をつけることをしっかり理解することで良い条件で工事ができるように頑張りましょう。