外壁塗装の保証内容や期間や注意点を理解して更にトラブルやリスクを最大限抑える

 

外壁塗装の業者を選ぶ際に価格だけではなく保証内容に気を配っていますか

 

外壁塗装の保証期間や保証内容は業者によって異なりますので、実際に外壁塗装工事を依頼する業者を選ぶ際に事前にしっかり確認しておくべきです。万が一のトラブル時を想定して保証内容に納得できるかという角度で考慮するべきです。そこで素人でも理解できるように具体的な保証内容や確認時の注意点を紹介しますので外壁塗装工事の業者選びにお役立てください。

 

まず、保証を行う機関は大きく3つあります。

 

1・塗装業者が設けている保証

工事を施工する塗装業者独自の保証になります。保証内容は業者ごとに異なるのでよく確認するようにしましょう。一般的には、保証期間や補修箇所等が記載されています。しかしいくら保証期間が長いとしても施工業者が倒産してしまうと保証の履行は果たされないので次項目の第三者機関による保証と合わせて保証内容の優劣を判断することをおススメします。

 

2・第三者機関による保証があるかないか

業者が組合に加盟している場合、業者が倒産した場合でも保証が受けられる事があります。ただし、塗装業者の倒産時とすが同様ですが、その組合じたいが解散した場合は保証されなくなるので、そのあたりのリスクも理解しておかないといけません。

 

こういうケースも想定しリスクを抑えるなら、国土交通省が推奨しているリフォーム瑕疵担保保険もあります。この保険ならば業者が倒産しても瑕疵(欠陥)があれば家主が保険金を受け取れます。この保険金は原則家主が保険料を負担する必要があります。ただし外壁塗装に関しては1年間と保証期間は短めなので余計に保険の費用をかけてまで必要かどうか悩むところです。

 

3・塗料メーカーによる保証

塗料によってはメーカー保証がある場合もあります。ただし、この場合は塗料という製品に対する保証で施工内容は保証に含まれません。保証期間も製品によって1~10年と幅が広いので業者に確認したほうがよいでしょう。またひび割れは経年劣化として保証されない場合があるので、保証書の内容をしっかり読み込みましょう。そのほかメーカー保証のようで実は組合の保証の場合もあるので注意が必要です。

 

外壁塗装工事に付与される一般的な3つの保証を紹介しましたが期間だけではなく保証の種類にも違いや差があります。塗装業者や第三者機関による保証は外壁塗装の施工に対する工事保証ですが塗料メーカーによる保証は塗料に対する製品保証です。一口に製品保証といっても内容はそれぞれ違うため、どの機関による何に対する保証なのかを見極める必要があります。

 

外壁塗装の一般的な保証対象としては、保証期間内の施工方法が起因した外壁塗膜の「剥がれ、塗りムラ、ひび割れ、膨れ、著しい退色」などが挙げられます。ここで注意したいのは、保証はあくまで業者の施工不良が対象ということです。以下、代表的な保証内容を具体的に説明します。

 

保証が認められる代表的な対象

  • 高圧水洗浄が不十分(汚れを十分落としていないと塗料の付着力が弱くなる)
  • ひび割れや凸凹の補修が行われていない
  • 希釈量、塗布量、塗布回数などが不適切

 

対象は、上記のような施工ミスや手抜かりに対するもので、経年劣化はカバーしていません。塗装後5年以上経過した外壁の劣化は、経年劣化なのか施工不良なのかは判断するのが極めて難しいため、もし仮に塗装工事後6〜7年経ってからの劣化や損傷だった場合、保証対象外と判断されるケースが多いのです。

 

業者やメーカーからすれば、本音を言えばなるべく保証は避けたいものです。保証ですから手間をかけて補修しても費用が発生しないという事態を回避したい為に、「あぁ~これは経年劣化だから仕方ないですね」とか「台風が多くて、それが原因かもしれませんね」とか無難なことを言って避けようとする業者も実際は存在するので、単純に保証内容が優れていても有事の際は誠実に対応してくれそうかという観点で業者選びをすることが大切になります。

 

保証とともに、定期点検やアフターフォローもチェック

不安な場合は、半年、1年、3年などの節目ごとに点検を行ってくれる業者を選ぶとよいかもしれません。もし、定期的な点検を行っていなくとも、何かあったときにすぐに駆けつけてくれる業者であれば安心です。工期や施工料金だけでなく、その後のフォロー体制まで考慮したうえで業者を選ぶことをおすすめします。

 

代表的な外壁塗装工事の保証期間

多くの業者では3〜10年程度の保証期間を設定していますが、塗料の種類や塗装方法によっても期間は異なります。塗装ごとに、特徴と保証期間の例を紹介します。

アクリル塗料:1〜3年程度。比較的価格は安いが、耐久性も短め。

  • ウレタン樹脂塗料:5〜6年程度。樹脂が柔らかく密着性が高いため、塗装がしやすい。価格も抑えられる。
  • シリコン樹脂塗料:7〜8年程度。ウレタン樹脂よりも耐久性が高く、人気。価格と寿命のバランスがよい。
  • フッ素樹脂塗料:10年程度。価格は多少高いが、その分寿命も長い。
  • 断熱塗料:7〜8年程度。断熱機能のある塗料。太陽光を遮断し、室温上昇を抑える効果がある。

 

一見保証期間が長いほうがよいと感じるかもしれませんが、長すぎる保証は注意が必要です。前述したように、対象部分が「施工不良による塗装の劣化」でないと保証されません。施工から時間が経っていると、施工不良なのか経年劣化なのか判断できないことが多いため、ただ長い年数だからと信用しないほうがよいでしょう。

 

 *保証期間は耐久性に応じている

一般的に、製品保証の場合の保証期間は塗料の耐久性に応じて決まっています。寿命が短ければ保証期間は短く、逆に寿命が長ければ保証期間も長くなるということです。耐久性と価格はおおむね一致するため、耐久性や保証期間が短くとも安いほうがよいのか、性能を重視するのか、そのときの家計状況やその後の住環境も考慮して考えるとよいでしょう。

その意味でも、保証期間が長い(高性能・高価格)ことが必ずしも最善の選択とはいえません。たとえ保障期間が短くとも、価格を抑えてこまめに塗り替えをしたほうがよいという人もいます。大切なのは、製品の耐久性が保証期間と連動していることを知り、想定より早くひび割れや退色が現れたときにきちんと保証をしてもらうことです。

 

保証はどこまで?事前に確認しておきたい免責事項

あらかじめ責任を負わない旨を定めた「免責事項」も忘れてはいけません。免責事項は業者によって異なるので事前に目を通しておきましょう。一般的に、以下のようなケースは免責になることが多いようです。

  • 家主の使用上の誤りによる破損、事故など
  • 家主の維持管理に問題があった場合
  • 摩擦、消耗などの経年劣化
  • 工事した際に発見が困難だった建物の不具合
  • 地震や落雷などの自然災害のほか、火災や公害などの外部要因

最後の天災や火災は予見が難しく、もしものときの保証がないのは心許ないかもしれません。その場合は火災・地震保険に加入しておくとよいでしょう。

 

 

外壁塗装の保証書を発行してもらう

保証を受けるのは施工から数年後というのが一般的です。保証期間や内容が時間の経過とともに曖昧になっては困ります。そうならないためにも、保証内容は書面で受け取りましょう。保証書の発行について説明がないときは、早めにこちらから要求しておく必要があります。

保証書にはその内容や期間だけでなく、施工の工程、使用塗料などの記載があるとよいですね。口頭で約束したことが保証書に記載されているかも大事なポイントです。保証書を受け取ったことで満足せず、耳で聞いたことと保証書の内容に相違がないか見ておきましょう。また、内容に不明点があったら、気兼ねせず業者に内容を確認してください。

  

契約前に保証書を読み込もう

保証書の内容は契約前に確認しておくことをおすすめします。もし保証書の発行が工事完了後になる業者の場合は、その分工事の請負契約書や契約内容を記載した約款などで保障内容を確認します。こういった書類は言い回しが難しく、理解に時間がかかるかもしれません。その場合は業者に説明を求め、理解するようにしましょう。そこで説明を省いたり、面倒がったりするようならば、信頼できる業者とはいえません。

 

よりよい業者を選ぶために

保証内容を細部まで把握していなかったために、思っていた内容と違ったということにならないよう、しっかり確認するようにしましょう。また、わからないことはその場で業者に確認し、解決すべきです。保障内容がしっかりしていることはもちろん、質問時の説明や対応が丁寧で親切かということも業者選びのポイントとなります。施工、保証、対応力、すべてにおいて満足できる業者を選びたいですね。

 

まとめ

結局の所、保証期間や保証内容といっても有事の際に必要なものです。実際は塗装の剥がれや損傷などなければ不要になりますし、そもそもきちんと施工してくれる業者であれば問題なく済みます。

説明してきたことじたいは知識としてもっておくことは役立ちますが、いちばん大切なのはきちんと塗装工事を行える技術をもちトラブルの噂がない業者選びになるのではないでしょうか。できれば経営もしっかりしていて倒産リスクも低い信頼の置ける業者を見つけるのが重要ですね。

地域差はありますが、該当地域の外壁塗装工事費用の相場をつかみ、相場から多少の上下はそこまで気にせず、施工重視、実績重視の方がトラブルリスクは低くなります。工事費用がめちゃくちゃ安いのはきっと理由があるはずですし、逆に高いのも理由があるはずです。

 

また、営業だけおこなって業者に仕事を投げる(紹介する)という形式ならば当然、仲介手数料をのっけた費用になったりしますので、特に飛び込み営業、訪問販売のような突然訪問されて「屋根に苔が生えていて危険ですね」「壁の被膜が完全に落ちて雨などで水が染み込みシロアリが発生するリスクが増えますよ」とか危険を煽り営業してくる人は基本的に断り、地元の業者、知り合いの紹介の業者、あとはネットで調べたりした他の業者さんから複数見積をとったり話を聞いて判断するのが安全に繋がります。

 

手間を省きたいところですが、時間をかけたぶん、トラブルもなく結果的にコストパフォーマンスが高い外壁塗装工事ができると考えたほうが良くなります。

 

error: Content is protected !!
タイトルとURLをコピーしました