外壁塗装を行う際には、塗装する前に必ず外壁についた汚れを落とし切ってから行わなければなりません。そこで使われるのが高圧洗浄です。しかし外壁についた汚れの中には高圧洗浄だけでは落としきれないのもあります、そこで開発されたのがバイオ洗浄というものがあります。
そこで業者によっては勧めてくる、勧めてこないと対応が分かれる一般人からしたら分かりづらいバイオ洗浄について説明していきます。
バイオ洗浄と高圧洗浄の違い
バイオ洗浄と高圧洗浄の明確な違いは外壁塗装をする前の外壁を洗浄する工程において使う液体の違いになります。一般的に高圧洗浄は水だけを使います。水に圧力をかけて噴射することによりその勢いで汚れを落とし切る仕組みです。
一方、バイオ洗浄のほうは、バイオ洗浄用に作られた薬品を使用します。
まず、バイオ洗浄用の液体を外壁に散布していきます。そうすることによって外壁の汚れを形成している細菌を分解させることが出来ます。外壁の汚れの原因になっている細菌の分解が出来たらバイオ洗浄用の薬品を散布した部分について高圧洗浄を行っていきます。
このバイオ洗浄で行う高圧洗浄も一般的な高圧洗浄と同じように普通の水を噴射していきます。
バイオ洗浄と高圧洗浄の違いといっても、バイオ洗浄も高圧洗浄の一部というか工程として追加されるだけ。つまりバイオ洗浄用の薬品を外壁に散布するのかしないのかの違いくらいです。
したがって外壁塗装の業者にバイオ洗浄を進められたからといって高圧洗浄がされてないわけではありませんし、高圧洗浄だけでは落としきれない汚れがあってバイオ洗浄を勧めてきている程度と理解してもOKです。
バイオ洗浄のメリット・デメリット
バイオ洗浄のメリットは、高圧洗浄だけでは落としきれない汚れを落とせるということです。外壁塗装のための高圧洗浄を行う際、出来るだけ外壁を綺麗にしてから外壁塗装を行ったほうが塗料の持ちが全然違います。
そのため高圧洗浄では落ちないような汚れをバイオ洗浄して落とすことで、より綺麗な仕上がりで長持ちしやすい外壁塗装をしてもらえるようになります。
高圧洗浄でも十分落ちる汚れではありますが外壁は外に吹き曝しになっている部分でもあるので頑固な汚れももちろん存在します。
きちんと汚れを落としきれずに外壁塗装をしてしまうと塗料は早い場合になると半年から1年で落ち始めるといわれておりますので塗装を塗り変える前のこの洗浄作業は、とても重要な作業工程となります。
通常の高圧洗浄より優れている部分しかないように思えるバイオ洗浄にもデメリットはあります。それは窓枠やサッシ、プラスチック部分に付着すると化学反応を起こすという事です。
しかし基本的にはバイオ洗浄を行う際にはしっかりと養生を行いますので、万が一の場合にはデメリットになるというくらいです。またバイオ洗浄をすればすべての汚れが落ちることではないことも認識しておくべきです。
バイオ洗浄の作業内容
外壁塗装の前のバイオ洗浄を行う場合まずバイオ洗浄用の薬品がかかってはまずい部分に養生を行います。養生をしっかり行ったらバイオ洗浄用の薬品を散布していきます。
バイオ洗浄用の薬品は汚れのひどい部分にのみ散布する業者と塗装面全体に散布する業者が存在します。そしてバイオ洗浄用の薬品の散布が終わり細菌を分解してから通常作業と同じ高圧洗浄機で高圧洗浄していきます。
バイオ洗浄と高圧洗浄の選び方・単価
バイオ洗浄や高圧洗浄を行う外壁塗装業者を選ぶ場合そのポイントは３つあります。
１つ目はなぜバイオ洗浄が必要なのかを明確に答えてくれるかです。バイオ洗浄はしなくてもよいとする業者はたくさんあります。それはバイオ洗浄用の薬品が万が一にも外壁に残った場合、悪影響と考える業者もいるからです。
よくバイオ洗浄を行っている業者には勝手に見積もりでバイオ洗浄とする業者もいますがその場合にはなぜ必要なのかも確認するのもおすすめです。
２つ目は、バイオ洗浄を散布する方法が高圧洗浄機を使って行うことになりますのでバイオ洗浄用の薬品を散布する工程は高圧洗浄においてひと手間増えるということです。そのひと手間をローラーやスポンジを使って行うとなると通常の高圧洗浄よりもかなり時間を要します。
したがって簡単に散布でき、時間効率・作業効率の面から高圧洗浄機を使って行える外壁塗装の業者であるかも重要なポイントです。
３つ目は、単価が高圧洗浄と変わらないことです。
例えば、バイオ洗浄を行ったとしてもその単価は基本的に1平方メートル当たり100円～300円となっていて一般的な高圧洗浄のものと大きな違いはありません。
それなのに高額な金額に設定している場合は怪しい外壁塗装業者と言えます。
したがって、もし1平方メートル当たり100円～300円以上の見積もりを出された場合、なぜこの金額になるかを業者側に確認しましょう。また「洗浄作業一式」というような表記での見積もりの場合、怪しいので１平方メートルあたりの単価はいくらか質問するのも良いと思います。
高圧洗浄作業で必要な水道料金
高圧洗浄を行う際は、水道を高圧洗浄機につないで外壁部分の汚れを落としていくのですが、ほとんどの場合、家主の水道を使うことになるはずです。事前に説明があれば良いですが、説明なく普通に水道を使っている業者もいます。
もちろん、説明があろうが、なかろうが水道料金は家主のお客様負担になってきます。いったいいくら位かかるんだろう？と心配になるかと思いますが、物件の大きさによりますが一般的な４人住まいくらいの戸建て住宅ですと６立方メートル（６０００リットル）程度で地域差があると思いますが２００円程度と、そこまで高くはつきません。
まとめ
高圧洗浄とバイオ洗浄の違いや費用の相場やバイオ洗浄メリット・デメリットについて説明してきました。実態としては業者さんによってバイオ洗浄をするとか、洗浄液を汚れのひどい箇所だけなのか、それとも全体に散布するのかなど変わってきます。
費用の面で差があるのか、効果の面でどういう違いがあるのか等、気になることはどんどん質問してみましょう。回答が曖昧だったり、なにか取り繕ったような返答など怪しい印象を受けるのか逆に安心できるのかなど業者選びの判断材料にもなりますよね。
塗装の仕上がりの方に意識が行きがちですが、きれいに仕上がるか、そして長持ちするかという大切な部分に直結する事前の洗浄作業なので、しっかり丁寧に行う業者かどうかを見極めるという意識をもっておきましょう。
